Astrology
占星術とのかかわりについて、そう言えば、書いていませんでした。
初めは、20年前、1999年の月食の晩に鏡リュウジさんにお目にかかったことでした。
「月の星座は何? 」と言われて夢中になり、自分も編集者として忙しい時期。
その頃はまだ日本で学べるところが少なかったので、おもに、本で勉強を始めました。
鏡さんとはその後、親しくおつきあいしているわけではないですが、
不思議なきっかけをくださった方です。
当時、鏡さんがユング心理学の研究家だったので、
ユング研究家の河合隼雄さん、秋山さと子さん、
またやはりユングにもお詳しい占星術研究家の岡本翔子さんなど、
初めは、イギリスのユング系の心理学本、占星術の書籍から入りました。
トランスパーソナル心理学などもだいぶ読みました。
そうこうするうち、ユング占星術の講演会で知り合った方に、
アメリカ西海岸の大学でユングと心理学を研究している方をご紹介いただき、
その方の勉強会へも、帰国された折には顔を出していました。
アストロマップや惑星「逆行」、外惑星の概念など、
そのときはチンプンカンプンでも、
とてもおもしろく、星の世界にのめりこんでいきました。
また、Sayaのイラストを描いてくれたテキスタイルデザイナーさんが
当時、「メンズノンノ」などのモデルたちを集めて、表参道で星を教えていて、
なぜかそこでアシスタントをしたりとか、東京ものんびりと楽しい時期でした。
日本では松村 潔先生、マドモアゼル愛先生などの書籍も、
ほとんど読ませていただきましたし、
勝手にお名前を出すのも恐縮なのですが、
取材ではアメリカ在住の真弓香先生、マドモアゼル愛先生、松村 潔先生、岡本翔子先生、
水晶玉子先生やルネ・ヴァンダール・ワタナベ先生などにもお世話になっています。
占星術はもちろん、手相や動物占い、
風水などなど、雑誌のページもたくさん作りました。
ジョナサン・ケイナーの初期の翻訳本や
松村先生のダイアリーを作ったこともあります。
だから、私と星との関わりは、とてもオーガニック。
誰かに習うとかではなく、経験として、星の使い方が身についていき、
周囲のエディターさんから声がかかることが多くなり、
自分の言葉も生まれて、「エル・オンライン」でのデビューになりました。
まだまだ自信もなかったのですが、
幸い、多くのみなさんに読んでもらうことができて、もう12年目です。
その間も、NYのウィリアム・ステックエバース先生のセミナーに行ったり、
アメリカ系のウルアンナ鳳宮先生の単発のクラスでのテクニックを学んだり。
また、キャロライン・メイスさんのチャクラについての書籍など、
心理学やスピリチュアルな書籍もたくさん読んで、
星と心について学んできました。
最近も、勉強はいろいろ続けていますし、
翻訳本はじめ、日本で出た占星術関連の本もほとんど読んでいます。
神保町にある占いの本屋さんとか、行ったりしますよ。
動画でのレクチャーも増えてきて、みなさん、おもしろいことをしていらっしゃるので、
自分の刺激のために学んだりします。
とは言え、占星術師の資格については、国家資格などではないことから、
特にとる必要を感じないので、とってはいません
(必要を感じたら、とるかもしれません)。
でも、何より学びになったのは時間の経過です。
星が大好きになって、もう20年。
トランジットの星も、プログレスの星も、経験しなければ、中途半端なものになります。
たくさんの星まわりを経験したことが、私の生きた言葉になっています。
そして、読者の方との語らいも。ホロスコープを通じ、
みなさんの悩みを聞き、癒すことをくり返すうちに見えてきたもの。
今、少しお休みしていますが、この10年、クラスでも教えてきたので、
そこでも、さまざまなケースを知ることができました。
そうした時間の積み重ねから学んだことがたくさんあります。
20年経った今は、自分の中にハッキリと見えてきたものがあり、
天文暦やホロスコープを見ながら、自由な着想で星の言葉を紡ぐことを楽しんでいます。